「体験レッスンには来てくれるのに、なかなか入会につながらない」——そんな先生に、私が体験レッスンや教室づくりで大切にしていることを、正直にお話しします。
体験は「特別版」ではなく、いつものレッスンを
親子リトミックの体験では、体験用の特別なメニューではなく、通常のレッスンをそのまま受けてもらいます。
普段の雰囲気や流れを、ありのまま知ってもらいたいからです。
活動の「ねらい」は、あえて“ひとこと”だけ
レッスンの活動には、一つひとつにちゃんとねらいがあります。私はそれを保護者にお伝えしています。
でも、全部を説明すると情報が多すぎます。だから、あえて“ひとこと”だけ。
説明ばかりになって、せっかくの子どもの成長の時間を邪魔したくないからです。
発達支援リトミックでは「観察」と「対話」を大切に
発達支援リトミックは、少し進め方が違います。お子さんには自由に遊んでもらい、親御さんからお話を聞くことを大切にしています。
遊んでいる姿から、私はたくさんのことを見ています。どんな遊び方をするか、どんなおもちゃを選ぶか、どんなふうに人と関わるか、何が好きか——。
そして親御さんからは、心配や困りごと、保育園やおうちでの様子、療育で取り組んでいることなどをうかがいます。
ときには「まだレッスンより、おうち時間を」と正直に
あるとき、0歳のお子さんで「まだレッスンは早いかな。もう少しおうちでのんびり過ごしてもよさそう」と感じたことがありました。
そのときは、ママに正直にお伝えしました。「今はレッスンより、おうちでママと過ごす時間を大切にしてもいいかもしれません」と。
これは“お断り”ではありません。その子にとって今いちばん大切なことは何かを、一緒に考えたいんです。
もちろん「音楽の中で親子の時間を過ごしたい」という希望なら大歓迎。でも、お子さん自身の姿を見て、ときにはそうアドバイスすることもあります。
入会は、その場で急かさない
どのコースでも、入会をその場で急かすことはしません。「ゆっくり考えてくださいね」と、必ずお伝えします。
「キャンセルできるので、まずはこの場で入会シートを」と促すやり方を勧める先生もいます。でも私は、それはしません。
ゆっくり考えたいでしょうし、ご家族にも相談したいはず。それに、キャンセルできるとはいえ「あとで断るのは申し訳ない」と、余計な気をつかわせてしまうかもしれないからです。
レッスン後は「振り返りシート」で、未来を見せる
レッスンのあとは、振り返りシートに写真とお子さんの様子を書いて、お送りします。
楽しかった時間を忘れないように。そして、次回どんなことをしたいか、その理由もそえてお伝えします。
レッスンに通うことで描ける“理想の未来”を、目に見える形で示す——それを大切にしています。
「微妙な反応」だった親子こそ、また会いたい
正直、「今日はちょっと微妙な反応だったかな」と思う体験もあります。でも、そういう方こそ、あとで入会してくださることもあるんです。
だから、一度来て入会されなかった方も、ふと思い出して「また行ってみたいな」と思ってもらえるように。日々、自分のレッスンを振り返り、学びながら成長していきたいと思っています。
私が届けたいのは、親子の笑顔
いちばん届けたいのは、親子が笑顔になる時間と、そのきっかけです。
子どもの笑顔はママの笑顔。ママの笑顔は子どもの笑顔。これは、教員をしていたころから、ずっと感じてきたことです。
笑顔の親子関係があれば、お子さんがちょっとくじけたときも、「また挑戦しよう」と思える力がわいてきます。
実際、子どもは「安心できる関係(安全基地)」がしっかりしているほど、新しいことに挑戦する意欲が育つと言われています。だからこそ、技術を教える前に、親子の笑顔を大切にしたいのです。
おわりに
体験は、売り込む場ではなく、その親子にとっての最善を一緒に考える場。そう思って、これからも目の前の親子に向き合っていきたいです。
同じように教室をがんばる先生の、何かヒントになればうれしいです。SNSでの発信については、こちらもどうぞ。
→ 音楽教室・リトミック講師がSNSで生徒を集めるために最初にやること
教室のホームページ・LINEづくりなどのサポートも行っています。
