「楽器をひとつ渡す」だけの場面
レッスン中、お子さんに楽器を渡す場面が何度もあります。
傍から見ると、ただ渡しているだけに見えるかもしれません。
でも実は、渡す前にいくつも考えていることがあります。
今日は、そのひとつひとつを書いてみようと思います。
何色を渡すか
同じ楽器でも、色違いを何色か用意していることがあります。
好きな色を選んでもらうこともあれば、あえて色を絞ることもあります。
その日の様子や、お子さんの興味の向き方を見ながら決めています。
手渡すか、箱に入れて出すか
手から手へ直接渡すのか、箱に入れて「取り出す」形にするのか。
渡し方によって、お子さんの反応は変わります。
直接渡す方が安心する子もいれば、箱から選ぶ過程を楽しむ子もいます。
「もらう」よりも「自分で選び取る」方が、意欲的になれる子もいます。
何個用意するか、何択にするか
楽器を1個だけ置くのか、数個並べて選んでもらうのか。
選択肢が多いと迷ってしまう子もいれば、選べること自体が嬉しい子もいます。
その子にとってちょうどいい数を、その都度考えています。
2択なのか、3択なのか。この違いだけで、お子さんの表情が変わることもあります。
全部、その子に合わせて判断しています
色、渡し方、個数、選択肢の数。
これらをすべて、お子さん一人ひとりに合わせて判断しています。
特別支援学校で12年間、いろいろなお子さんと関わってきた経験が、こういう場面で生きていると感じます。
楽器を渡す、たったそれだけの場面にも、積み重ねてきたものが表れます。
マニュアル通りに進めるのではなく、その場でその子を見て、微調整することを大切にしています。
渡した後も、様子を見続ける
楽器を渡して終わりではありません。
渡したあと、どう扱うか、どんな表情になるかも、次の場面の判断材料になります。
すぐに音を鳴らしたい子もいれば、まずじっくり眺めたい子もいます。
そのペースに合わせて、次にかける言葉やタイミングも変えています。
渡す前に決めたことが、渡した後の反応で違ったなと感じることもあります。
そのときは、その場でやり方を変えます。決めたことに固執しないようにしています。
お子さんによって、まったく違う正解
同じ楽器でも、ある子には合った渡し方が、別の子にはまったく合わないこともあります。
だからこそ、「前回うまくいったから今回も同じでいい」とは限らないと思っています。
毎回、その子とその日の様子を見てから決めるようにしています。
準備の段階から、すでに始まっている
レッスンの準備をする段階で、その日どんな楽器を使うか、どんな順番で出すかを考えます。
何通りも想定しておいて、実際にお子さんを前にしたときに、どう対応するかを瞬時に考えています。
小さな判断の積み重ねが、レッスンの質になる
ひとつひとつの判断は、とても小さなものです。
でも、その小さな判断を毎回積み重ねることで、お子さんにとって過ごしやすいレッスンになっていくと感じています。
個別・少人数のレッスンだからこそ、ここまで丁寧に見ていくことができます。
レッスンの様子を、少しずつ紹介していきます
こうした日々のレッスンの様子を、これからも少しずつブログで紹介していきます。
実際の雰囲気を見てみたい方は、体験レッスンにお越しください。
