「うちの子、なんか周りの子と少し違うかも……」「発達外来でASDかもと言われた」
そんなとき、まず保護者のみなさんの頭に浮かぶのは「何か始めてあげたほうがいいのかな」という思いではないでしょうか。
はじめまして。秋田市でおとうた音楽教室を主宰している工藤彩野です。元特別支援学校教諭として12年間、発達に特性のある子どもたちと音楽で向き合ってきました。今日は「ASDと音楽教育」について、現場で感じてきたことを率直にお話しします。
ASDの子どもには「音楽の構造」がマッチしやすい
ASD(自閉症スペクトラム)の特性として、こんなことが挙げられます。
- 決まったパターンや繰り返しが好き
- 感覚が独特で、特定の音や感触にこだわりが強い
- 言葉よりも、非言語コミュニケーションが入りやすいことがある
- 「こうすればこうなる」という予測可能性を求める
これを聞いて、何か気づきませんか?音楽って、まさにこの特性と合致するものをたくさん持っているんです。
音楽にはリズムという「繰り返し」があります。メロディーには「次はこうなる」という予測可能な構造があります。言葉がなくても伝わる感情表現があります。
特別支援学校で働いていた頃、言葉でのコミュニケーションが難しい子どもが、音楽に合わせると自然に体を動かし始めた瞬間を何度も目にしてきました。音楽は、その子なりの「得意なチャンネル」を開くカギになることがあります。
リトミックがASDの子どもに向いている3つの理由
① 先の見通しが立てやすい
リトミックのレッスンは、毎回ほぼ同じ流れで進みます。「今日は何が起こるかわからない」という不安が少なく、見通しを持ちやすい環境です。これはASDの特性を持つ子どもにとって、大きな安心感につながります。
② 言語を使わずに参加できる
「先生の言葉を理解して動く」ではなく、「音楽に合わせて体を動かす」ことがベースになります。言葉の理解に時間がかかる子でも、音を聴いて体で反応することができれば、どんどん参加できます。
③ 「その子のペース」を尊重しやすい
特に当教室の少人数・個別スタイルでは、みんなと同じペースでなくても大丈夫です。その子が今できることを起点に、少しずつ広げていきます。
「集団のリトミックに行ったら圧倒されてしまった」というお子さんでも、個別・少人数なら安心して参加できることが多いです。
「刺激が多すぎる」問題をどう解決するか
ASDの子どもの中には、感覚過敏があって「音が大きすぎる」「人が多いと混乱する」という子もいます。だからこそ、教室の環境設定がとても大切です。
おとうた音楽教室では、
- 使用する楽器の音量に配慮
- 同時に参加する子どもの人数を制限
- 初めての環境で固まってしまう子には、段階的に慣れてもらう時間を設ける
こうした工夫を積み重ねてきました。「うちの子に合う環境で、音楽を楽しんでほしい」という思いが出発点です。
安心できる環境づくりについて、こちらの記事でも詳しくお話ししています。
→ 元特別支援学校教諭が語る「子どもが安心できる環境」の作り方
「どんな子でも受け入れてもらえるの?」という不安に答えます
体験のお問い合わせをいただくとき、「うちの子は少し特性があって、普通の教室では断られてしまって……」とおっしゃる保護者さんがとても多いです。
おとうた音楽教室では、発達に特性があるお子さんのレッスンを積極的にお受けしています。ASD・ADHD・発達グレーゾーン・感覚過敏……どんな特性があっても、まずはお子さんのことを教えていただければ、一緒に考えます。
また、診断が出ていなくても「なんとなく気になる」という段階でもまったく問題ありません。気になるうちに動くことが、お子さんの可能性を広げる第一歩だと思っています。
発達に特性のある子どもの教室選びについては、こちらの記事も参考にしてください。
→ 「発達が気になる子」の音楽教室選び、失敗しないための5つのチェックポイント
まとめ
「ASDかもしれない」と聞いたとき、不安になるのは当然のことです。でも、その特性は「弱さ」ではなく「その子だけのものの見方・感じ方」です。
音楽には、言葉や集団行動とは別の入り口があります。その子だけのペースで、その子だけの方法で、音楽を通じて世界が広がることがあります。
少しでも気になった方は、まず体験レッスンでお話しましょう。オンライン・秋田市内どちらも対応しています。
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