
リトミックに行きたいけど、まだ小さいし。おうちでもできることってあるの?
「赤ちゃんに音楽ってまだ早い?」「音楽の効果ってよく聞くけど、本当?」。そんな疑問を持つママ・パパへ、今日からすぐにできる「おうち音楽遊び」を10個ご紹介します。
実は、0〜3歳は脳の発達がもっとも著しい時期であり、音楽体験がさまざまな能力の土台づくりに関わっていることが研究から明らかになっています。
なぜ0〜3歳に音楽が大切なのか
生後まもなくから、赤ちゃんは音楽に反応します。胎内で聴いていた音や声を認識し、リズムに合わせて体を動かすことも、生後早い時期から見られます。
ハーバード大学の神経科学者スティーブン・ピンカー氏はじめ、多くの研究者が「音楽は人間の脳に固有の能力」であることを示しています。また、カナダのマクマスター大学の研究では、音楽活動を行う1歳児はそうでない子どもに比べ、社会的な笑顔や他者への共感反応が高くなるという結果が報告されています(Zentner & Eerola, 2010)。
音楽遊びが育てる力
- リズム感・音感:言語発達とも深く関わる
- 集中力・注意力:音を聴き続ける力が培われる
- 感情表現:音楽を通じて自分の気持ちを表現する体験
- 運動発達:リズムに合わせて体を動かす協調性
- 言語発達:歌詞・音節・抑揚が言葉の習得を助ける
- 社会性:「一緒に音楽を楽しむ」共有体験
今日からできる!おうち音楽遊び10選
① リズム手拍子
親子で向き合い、「タン・タン・タン」と手を叩くだけ。赤ちゃんはリズムに引き込まれ、自然に体が動き始めます。
② ふれあい歌
「むすんでひらいて」など、体に触れながら歌う遊び歌。スキンシップと音楽が組み合わさり、安心感と愛着形成にも効果的です。
③ 身のまわりのものを楽器に
タッパーをドラム代わりに叩く、米の入ったペットボトルをシャカシャカ振る。「音を出す楽しさ」は音楽の入り口です。
④ 音楽に合わせて体を揺らす
好きな音楽をかけて、抱っこしたままゆっくり体を揺らす。赤ちゃんが最も安心できるリズムは、人間の歩行リズム(毎分約110拍)とされています。
⑤ 動物まねっこ
「ぞうさん歩きでどすどす」「ちょうちょみたいにひらひら」など、音楽に合わせて動物を表現するからだ遊び。想像力と運動発達が同時に刺激されます。
⑥ 止まる遊び
音楽が止まったら体も止まるゲーム。「音を聴く力」と自分の体を自分でコントロールする「抑制力」が育ちます。
⑦ 高い・低いで体を動かす
高い音のときは背伸び、低い音のときはしゃがむ。音の高低への感受性と体の使い方が同時に育ちます。
⑧ おはようソング・おやすみソング
毎朝・毎晩同じ曲を歌う習慣は、生活リズムを整えるサインになります。特に見通しを持ちにくい子にとって、音楽が生活のアンカーになります。
⑨ 声のピッチ遊び
「高い声で名前を呼んでみて」「低い声で返してみて」。声で遊ぶことは音感の発達と、ことばを楽しむ感覚を育てます。
⑩ 音楽を聴きながらお絵かき
音楽を聴きながら自由に絵を描く。音楽の流れに感じることを体で表現する感性の土台をつくります。
「上手にやること」より「楽しむこと」が大切
音楽遊びに「上手・下手」はありません。大切なのは、親子で一緒に音楽を楽しむ時間を持つこと。その積み重ねが、子どもの心を豊かに育てます。
おとうた音楽教室のリトミックレッスンでは、上記のような音楽遊びを体系的に組み合わせ、発達段階に合わせたオーダーメイドのプログラムをお届けしています。
【この記事を書いた人】
工藤 彩野(くどう あやの)/おとうた音楽教室 代表講師
秋田県立の特別支援学校で12年間・延べ300名以上の子どもたちに音楽を教えたのち、2025年に独立。発達支援の視点を取り入れたリトミックを専門とする。特別支援学校教諭免許・音楽療法アドバイザー・福祉心理カウンセラーを保有。
