「大きな音が怖くて泣いてしまう」「楽器を触らせようとしたら嫌がった」「お友だちが近くにいると固まってしまう」
感覚過敏のあるお子さんを持つ保護者さんから、こんなお話をよく伺います。そして「音楽教室なんてうちの子には無理かも」と思ってしまうこともあるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。感覚過敏のある子どもこそ、正しいアプローチの音楽教育で変わることがあります。
おとうた音楽教室の工藤彩野です。今日は「感覚過敏と音楽教育」について、感覚統合の観点からお伝えします。
感覚過敏とは何か?保護者が知っておきたい基礎知識
感覚過敏とは、外からの刺激(音・光・触覚・臭いなど)を人より強く感じてしまう状態のことです。発達に特性のある子どもに多く見られますが、そうでない子にも起こります。
代表的な感覚過敏の例:
- 聴覚過敏:大きな音、突然の音が怖い・耐えられない
- 触覚過敏:洋服のタグが気になる、軽く触れられるのを嫌がる
- 前庭感覚の過敏:ブランコや揺れる動きを怖がる
- 固有感覚の問題:力加減がわからない、体の動かし方がぎこちない
こうした感覚の問題は「わがまま」でも「慣れれば治る」というものでもありません。神経系の問題として、正しく理解することが大切です。
「感覚統合」がうまくいくと、子どもは落ち着く
感覚統合とは、さまざまな感覚情報を脳がまとめて処理する力のことです。この力が育つと、子どもは落ち着いて行動できるようになり、学習や社会参加がしやすくなります。
音楽活動には、感覚統合を促す要素がたくさんあります。
- リズムに合わせて体を動かす → 固有感覚・前庭感覚の刺激
- 楽器を演奏する → 触覚・固有感覚の調整
- 音の大きさ・強さを自分でコントロールする → 聴覚の調整
つまり音楽は、遊びながら感覚統合を育てられる活動なのです。
感覚過敏の子が「音楽教室でつらかった」理由
ただし、すべての音楽教室が感覚過敏の子に合うわけではありません。むしろ「合わない環境」が逆効果になることも。
よくある「合わなかった」ケース:
- 大人数の教室で、音が大きすぎた
- 「みんなと同じようにやって」というプレッシャーがあった
- 楽器をいきなり触らせようとされた
- 先生が感覚過敏を理解していなかった
教室の環境や先生の理解度が、感覚過敏の子の「合う・合わない」を大きく左右します。
教室選びのポイントについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
→ 「リトミックに通ったのに合わなかった」を防ぐ!発達ゆっくりさんへの配慮と正しいリトミックの選び方
おとうた音楽教室が大切にしていること
当教室では、感覚過敏のあるお子さんのために次のことに気をつけています。
- 音量の調整:最初は小さな音から。徐々に慣れていくペースを大切に
- 楽器への慣れ:まず見る→触ってみる→音を出す、と段階を踏む
- 距離感の配慮:初回はお子さんが動きやすい距離を保つ
- 予測可能な展開:「次はこれをします」と見通しを先に伝える
「最初は固まっていたのに、3回目には自分から楽器を触りに来た」というお子さんもいます。急がず、でも確実に、その子のペースで進んでいくことが大切です。
まず体験で、お子さんの反応を見てください
感覚過敏があるお子さんの習い事選びは、とても慎重にやりたいですよね。体験レッスンでは、保護者さんから事前にお子さんのことをできるだけ教えていただき、その日のレッスンを組み立てます。
「うちの子は○○が苦手で……」という情報が多ければ多いほど、より安心なレッスンになります。遠慮なく事前にお知らせください。
秋田市内での対面レッスン、全国対応のオンラインレッスン、どちらもご用意しています。
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